2018年2月の注目ディール<東栄リーファーラインがMBOに再挑戦>

2018-03-12

2018年2月7日東栄リーファーラインは同社経営陣によるMBOが開始される旨公表しました。同社経営陣は昨年11月にもMBOを目的としたTOBを仕掛けて失敗したばかりですが、時間を開けずに再挑戦をすることとなりました。
1回目のMBOで600円であった公開買付価格は、今回は800円まで引き上げられまています。公開買付価格は一株当たり簿価純資産よりも依然低い水準であるものの、1回目のTOBの際に株式を買い進めた旧村上ファンドも今回のTOBには応募する意向ですので、一部懸念事項は残るものの、成立の可能性は高まったと言えるでしょう。

今回のMBOでは、1名の社外取締役を除く全取締役が買い手となっています。そのため、その社外取締役を支援し、株主の利益を保護するために設置される第三者委員会の役割は、通常以上に重要なものとなるはずです。公表資料からは、第三者委員会がどれほど慎重な検討をしたかについて伺い知ることは出来ませんでした。第三者委員会が、単に手続き要件を充足するために設置されたお飾りでないことを、どのように示していくかということは、今後の大きな課題であるものと考えられます。

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