2023年5月の注目ディール<SBI地銀ホールディングスによるSBI新生銀行に対するTOB

2023-06-13

2023年5月12日、SBIグループにおいて地域金融機関事業を統轄するSBI地銀ホールディングスが、上場子会社のSBI新生銀行に対してTOBを実施する旨公表しました。TOB実施後には、SBI地銀ホールディングス並びに合計3500億円の公的資金を提供している預金保険機構及び整理回収機構の3社のみが株主となる予定です。

預金保険機構及び整理回収機構が所有しているSBI新生銀行株式の取得原価は約7,450円。TOB価格の2,800円を大きく上回ります。TOB後のSBI新生銀行が公的資金をどのように返済していくのかも、これからの注目すべき点と思われます。

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2023年4月の注目ディール<サマンサタバサが第三者割当増資により種類株式を発行

2023-05-13

2023年4月14日、サマンサタバサジャパンリミテッドは、親会社のコナカに対して第三者割当によりA種種類株式を発行することを公表しました。発行価額の総額は1,800百万円であり、サマンサタバサの調達額は発行諸費用を差し引いた1,585百万円となります。

サマンサタバサは2023年2月期まで7年続けて赤字決算。シンジケートローンの返済期限も迫っており、事業構造改革と財務体質改善が急務の課題となっています。コナカによる支援も、上場子会社である故の制約もあるでしょう。両社一体となった業績回復に向けた取り組みに、引き続き注目したいと思います。

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2023年3月の注目ディール<日本産業パートナーズが東芝にTOB

2023-04-13

2023年3月23日、日本産業パートナーズ(JIP)が東芝に対してTOBを実施することが明らかになりました。国内外の競争法等のクリアランスを取得後、本年7月下旬を目処に開始する予定です。

TOB価格は4,620円。買収価額の総額は約2兆円となる見込みです。但し、東芝は、本TOB価格の水準を問題視して、TOB自体に対しては賛同はするものの、応募推奨はしない旨の意見を表明しました。今後、TOBの開始日までに、応募推奨するか否かの検討を改めて実施することとなっていますが、どのような判断がされるのか、また、その後のTOBが無事成立するのか、まだまだ目が離せません。

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2023年2月の注目ディール<T&K TOKAに対する敵対的TOBが不成立>

2023-03-13

2023年2月22日、Rising Sun Management及びDalton Investment系の3社によるT&K TOKAに対する共同TOBが不成立に終わりました。本件はT&K TOKAの賛同を得ずに進められた敵対的TOBです。

敵対的TOBでは、買収防衛策の導入やホワイトナイトの出現など様々なやりとりが展開されるケースが多いと思われますが、本件では株式市場の混乱も見られず、比較的静かに幕が下ろされた印象です。その意味で、注目に値する案件だと思われます。

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2023年1月の注目ディール<インパクトホールディングスがMBO>

2023-02-13

2023年1月26日、インパクトホールディングス(インパクトHD)は、ベインキャピタルをスポンサーとしたMBOを実施することを公表しました。本件の特徴として挙げられるのは2点。一つ目は検討の途中でスキームが大幅に変更されたこと。そして、二つ目の特徴はTOB価格が低いことです。この2つの特徴について考察してみたいと思います。

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2022年12月の注目ディール<ジャフコが自己株TOBを開始>

2023-01-13

2022年12月21日、ジャフコグループは自己株式のTOBを開始することを公表しました。本件は、シティインデックスイレブンス等いわゆる村上ファンドが保有する19.53%(約14百万株)の株式の買取りを目的とするもの。いわば投資のプロ同士の対決として注目を浴びましたが、今回は村上ファンドに軍配が上がったと言えそうです。

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2022年11月の注目ディール<センコーグループHDが中央化学にTOBを開始>

2022-12-14

2022年11月14日、センコーグループホールディングスは三菱商事の上場子会社である中央化学に対してTOBを開始する旨公表しました。本件では、まず三菱商事の保有株式全ての取得を目的とする第1回TOBを実施した後、その他の少数株主より株式を取得することを目的とする第2回TOBが実施されます。
第2回TOBにおけるTOB価格は第1回TOBよりも高く設定されており、即ち、本件二段階TOBは、三菱商事の経済的負担の下で、少数株主の利益に配慮して進めるためのストラクチャーであると言えます。

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2022年10月の注目ディール<KKRが日立物流に対するTOBを開始>

2022-11-14

日立物流は2022年10月27日、KKRの子会社によるTOBが10月28日より開始されること、並びに、本TOBに対して賛同意見を表明するとともに応募の推奨する旨の公表をしました。KKRによる日立物流に対するTOBは本年4月28日に公表されていたもの。国内外の競争法並びに対内直接投資に係る法令のクリアランス取得を経て、開始することとなりました。
日立物流は2023年4月より社名を「ロジスティード」に変更します。日立製作所の資本は10%残り、今後も物流デジタルソリューション領域との連携は継続されるものの、日立製作所グループから独立した企業として、新たな一歩を踏み出します。

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2022年9月の注目ディール<出光興産が東亜石油に対して2度目のTOBを開始>

2022-10-13

2022年9月30日、出光興産は連結子会社である東亜石油に対するTOBを開始することを公表しました。実は、2020年12月にも、出光は東亜石油に対してTOBを実施しています。この時は予定買付数の下限を上回る応募を得ることが出来ませんでした。
構造改革が求められる石油業界において、再度、完全子会社化を目指す出光の動きに注目が必要です。

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2022年8月の注目ディール<オイシックス・ラ・大地がシダックスに対するTOBを開始>

2022-09-13

オイシックス・ラ・大地は2022年8月29日、シダックスに対するTOBを開始することを公表しました。本件は、シダックスの大株主であるユニゾン・キャピタルが所有する約27%の株式を取得することが目的であり、TOB後もシダックスは上場を維持します。しかしながら、シダックス取締役会は反対意見を表明し、ユニゾン・キャピタルも応募契約を結んでおらず、成立が危ぶまれています。これは大株主でもある創業家の思惑が取締役会に受け入れられていないということが原因です。
本件は、対象会社の賛同を得られない敵対的TOBということではなく、ファンドを株主として迎え入れたシダックスの資本政策とコーポレートガバナンスのあり方に係る問題として、注目すべきと考えます。

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