2018年1月の注目ディール<富士フィルホールディングスが米ゼロックスを子会社化>
2018-02-10
2018年1月31日、富士フィルムホールディングスは。米ゼロックスの50.1%の株式を取得して子会社化することを発表しました。本件の特徴は、子会社である富士ゼロックスに自己株式の取得をさせることを通じて、キャッシュアウト無しで米ゼロックスを子会社化することにあります。税務メリットも享受できるというおまけもつきました。
但し、喜んでばかりもいられません。日本の富士ゼロックスとの経営統合を経て、米ゼロックスは世界最大規模のドキュメントソリューションカンパニーに生まれ変わりますが、世界の事務機器市場は既に飽和状態にあります。また、もの言う株主として知られる著名投資家のカール・アイカーン氏が、これまで米ゼロックス筆頭株主として様々な要求を突き付けてきていましたので、すんなりと合意を得られる保証はありません。低迷する売上を立て直し、年間1,200百万ドルのシナジーを実現させるためには、しっかりとしたガバナンス体制の構築が最重要課題だと思われます。
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