2022年10月の注目ディール<KKRが日立物流に対するTOBを開始>

2022-11-14

日立物流は2022年10月27日、KKRの子会社によるTOBが10月28日より開始されること、並びに、本TOBに対して賛同意見を表明するとともに応募の推奨する旨の公表をしました。KKRによる日立物流に対するTOBは本年4月28日に公表されていたもの。国内外の競争法並びに対内直接投資に係る法令のクリアランス取得を経て、開始することとなりました。
日立物流は2023年4月より社名を「ロジスティード」に変更します。日立製作所の資本は10%残り、今後も物流デジタルソリューション領域との連携は継続されるものの、日立製作所グループから独立した企業として、新たな一歩を踏み出します。

詳しくは、こちらをご覧下さい。

2022年9月の注目ディール<出光興産が東亜石油に対して2度目のTOBを開始>

2022-10-13

2022年9月30日、出光興産は連結子会社である東亜石油に対するTOBを開始することを公表しました。実は、2020年12月にも、出光は東亜石油に対してTOBを実施しています。この時は予定買付数の下限を上回る応募を得ることが出来ませんでした。
構造改革が求められる石油業界において、再度、完全子会社化を目指す出光の動きに注目が必要です。

詳しくは、こちらをご覧下さい。

2022年8月の注目ディール<オイシックス・ラ・大地がシダックスに対するTOBを開始>

2022-09-13

オイシックス・ラ・大地は2022年8月29日、シダックスに対するTOBを開始することを公表しました。本件は、シダックスの大株主であるユニゾン・キャピタルが所有する約27%の株式を取得することが目的であり、TOB後もシダックスは上場を維持します。しかしながら、シダックス取締役会は反対意見を表明し、ユニゾン・キャピタルも応募契約を結んでおらず、成立が危ぶまれています。これは大株主でもある創業家の思惑が取締役会に受け入れられていないということが原因です。
本件は、対象会社の賛同を得られない敵対的TOBということではなく、ファンドを株主として迎え入れたシダックスの資本政策とコーポレートガバナンスのあり方に係る問題として、注目すべきと考えます。

詳しくは、こちらをご覧下さい。

2022年7月の注目ディール<DeNAによるデータホライゾンに対するTOBが成立>

2022-08-13

DeNAによるデータホライゾンに対するTOBは、買付予定数の上限を大きく上回る応募を集め、7月29日に成立しました。本件のTOBは、DeNAを割当先としたデータホライゾンによる第三者割当増資と、DeNAの子会社であるDeSCヘルスケア株式のデータホライゾンへの譲渡との組み合わせで実施されるものであり、一般的なTOBと比べてスキームが複雑です。
そのスキーム故に、少数株主にとって不利益という疑念が発生する可能性について、DeNAは丁寧な説明をしたことが、本件の成功要因の一つと言えるかもしれません。

詳しくは、こちらをご覧下さい。

2022年6月の注目ディール<パイプドHDがMBOに再挑戦>

2022-07-13

2022年6月22日、パイプドHDはMBOの一貫としてTOBを開始することを発表しました。同社が2021年10月に試みたMBOは失敗に終わっていますので、今回は再挑戦ということになります。TOB価格は前回と同様の2,800円です。特別委員会はこれを増額させることを要求しましたが、その要求は通りませんでした。

詳しくは、こちらをご覧下さい。

2022年5月の注目ディール<大豊建設が自己株TOBと第三者割当増資を実施>

2022-06-13

大豊建設は2022年3月24日に、麻生グループとの業務資本提携契約締結と共に、自己株式を対象としたTOBと麻生を引受先とした第三者割当増資を実施することを公表しています。両取引は5月24日の定時株主総会における第三者割当増資等の承認を条件としていたため、5月25日にこれらを実行することが改めて公表されました。本件の自己株TOBは村上ファンド系のシティインデックスイレブンスらが保有する大豊建設株式の買い戻しを目的としたものです。

詳しくは、こちらをご覧下さい。

2022年4月の注目ディール<東洋建設へのTOBに対してYFOが対抗提案>

2022-05-13

2022年3月22日より開始されていたインフロニア・ホールディングスによる東洋建設に対するTOBは、公表翌日から市場価格がTOB価格770円を超える荒れ模様を呈していました。その状況の中、Yamauchi-No.10 Family Office(YFO)が東洋建設に対し、TOB価格を1,000円とする対抗提案を提出します。
益々行方が見えなくなってきた本件には、村上ファンドが株式を保有していたという伏線があると思われます。

詳しくは、こちらをご覧下さい。

2022年3月の注目ディール<コインチェックがDe-SPACによりナスダック上場>

2022-04-13

2022年3月22日、マネックスグループ子会社のコインチェックは、ナスダック市場に上場しているSPAC(特別買収目的会社)との合併を通じて同市場への上場を目指すことを公表しました(SPACが事業会社との合併によりSPACでなくなることをDe-SPACといいます)。一連のストラクチャーはクロスボーダー型の三角合併、逆三角合併、アーンアウトを含む複雑なものとなりました。
マネックスグループにとっては、2021年11月のトレードステーションのDe-SPACによるニューヨーク市場上場に続く、2回目のDeSPACです。海外の上場子会社2社を傘下におくことになる同社の今後の事業展開に注目すべきです。

詳しくは、こちらをご覧下さい。

2022年2月の注目ディール<鴨川グランドホテルのMBOが成立>

2022-03-13

2022年2月22日、鴨川グランドホテルのMBOを目的とした2回目のTOBが成立しました。鴨川グランドホテルは2021年3月期より債務超過に陥っており、コロナ禍の影響が続く2022年3月期も赤字の見込みであったことから、同社の復活を目指した再生案件といえます。
本件MBOでは、少数株主の利益保護に加えて、経営責任の明確化並びに債権者との調整が必要となったことから、通常のMBOよりも複雑なスキームが採用されました。

詳しくは、こちらをご覧下さい。

2022年1月の注目ディール<ナルミヤに対するTOBに主要株主が2段階応募契約>

2022-02-13

2022年1月13日、ナルミヤ・インターナショナルの筆頭株主であるワールドは、同社の連結子会社化を目的とするTOB実施を公表しました。本件では、合計で26.58%を保有するナルミヤの主要株主4社がワールドと応募契約を締結しています。但し、この応募契約は、TOB開始後15営業日までに20%を応募したうえで、TOB最終日時点でなお保有している株式を追加で応募するという2段階応募が条件とされた珍しい契約です。
他に例を見ない2段階応募契約について、その背景を含め、注目したいと思います。

詳しくは、こちらをご覧下さい。

« Older Entries
Newer Entries »